1. HOME
  2. 電気・情報関連(専門)
  3. 研究情報(登録番号1414)

給電制御所・電力センターシステムの開発、実用化

運用保全体制の変遷

図1 運用保全体制の変遷

給電制御所・電力センターシステムの構成

図2 給電制御所・電力センターシステムの構成

給電制御所(写真)

図3 給電制御所(写真)

 近年、電力市場自由化、一層の経営効率化要請等、経営環境が厳しさを増してきている。こういったことを背景に、関西電力では、現状の供給信頼度を維持しつつ、人員の効率化を図るとともにお客さまサービスの向上を同時達成することができる、新しい電力流通設備の運用保全体制を構築することとなった

 (給電制御所)給電運用の意思決定の迅速化と効率化を図るため、支店給電所の所管する系統を拡大し、一貫した給電運用を自律的に実施する。さらに、従来の給電指令業務に加えて、配電用変電所77kV母線以上などの運転を集約して実施する。

 (電力センター)配電用変電所変圧器以下および単純な系統の運転については、制御所の被制御箇所数を拡大し、集約する。併せて運転業務の勤務形態については、従来の連続監視(三交代勤務)から夜間は宿直体制に変更する。

 こういった新しい運用を可能とするため、誤操作防止のための高度なチェック機能や自動復旧機能・運転支援機能を装備した、給電制御所システムならびに電力センターシステムの開発・実用化に成功した。

 今回開発したシステムは、多くの新たな機能を装備し、従来の監視制御システムと比べて以下の点で特に優れている。
連携した制御を行う際に懸念される伝送遅延による影響を無くすと同時に、各システムが自律的に操作条件をチェックできるように、従来の制御信号に加え、潮流条件などを付加して制御指令を行う新しい制御方式を開発・導入しているため、高信頼度の運用ができる。
事故発生時は系統の状態や事故様相を把握し、復旧手段を自動作成したうえで、自動的に復旧操作を行うとともに、停電解消できない場合には自動的に配電自動化システムに救済依頼信号を伝送し、迅速に停電を解消することができる。
給電制御所や電力センターの間で複数の操作が競合しないように調整しながら、並列実行される等の多くの省力化機能を有する。
機能の標準化のみならずデータベースやアプリケーションの標準化により、マルチベンダ間でもソフトウエアの互換性を有し、大幅なコスト削減を行うことができる。
 以上のように、運用面やシステム開発コスト面において大きな効果を有するシステムを、電力会社として初めて実用化した本開発の功績は大きい。

電気学会は、この成果を称えて、尾畑義雄氏、宮崎正義氏(関西電力㈱)、中田祐司氏(㈱日立製作所)に、2002年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。


文献

[1] 尾畑義雄、宮﨑正義、片岡勉、植西権蔵、児玉智、澤崎正明、給電制御所・電力センターシステム機能の開発、2000年、電気学会全国大会
[2] 尾畑義雄、宮﨑正義、川端孝宣、中田浩二、片岡勉、植西権蔵、電力系統監視制御システム用APIの標準化、2000年、電気学会全国大会
[3] Yoshio Obata, Masayoshi Miyazaki, Satoshi Kodama、Development of new SCADA、2000年、ICEE 2000

関連する研究を検索

分野のカテゴリ

電気・電力
(電力輸送)

関連する出来事

データなし

世の中の出来事

2002
日韓で第17回サッカーワールドカップが開催される。
2002
欧州単一通貨「ユーロ」が12カ国で流通開始する。

Webページ

データなし

博物館等収蔵品

データなし

キーワード

監視制御、自動処理装置、給電所、制御所、集約化、電力系統
Page Top