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世界初GTO変換器方式可変速揚水発電システムの実用化

可変速揚水発電システムについては1980年代にその考え方が発表され、電力各社および揚水プラントメーカーが研究を開始していた。可変速機の実績としては、過去2プラント(関西電力成出P/S、東京電力矢木沢P/S)があるが、いずれも既設プラントを可変速化した検証プラントでサイクロコンバータ方式を採用している。新設プラントとして、また電力変換器システムの主流と期待されたGTO変換器の採用としては本プラントが世界初の可変速揚水プラントである。

北海道電力高見発電所2号機として世界で初めての①GTO変換器による140MW可変速システム、②新設プラントとしての可変速システム、③可動翼ポンプ水車による可変速システムを完成し、1993年(平成5年)4月より運転を開始した。可変速揚水発電システムは発電電動機の回転子を交流電流で励磁制御することにより、発電電動機の入出力をポンプ水車のトルクとは独立にかつ高速に制御でき、同時に回転速度を変化させることができるシステムである。回転速度を変化させることにより発電運転時の効率向上および揚水運転時の入力電力調整が可能となり、電力需要の増加にともなう系統安定化や潮流調整に大きな効果がある。GTO変換器の構成は、高効率コンバータと3レベルインバータにより構成された変換器システムを3台並列としており、サイクロコンバータ方式に比べて電源高調波の発生量が少なく電源力率を1.0に制御できるため、電源設備の小容量化が可能である。またGTOインバータは商用周波数が容易に出力できるため発電電動機を始動する際、従来より使用していた始動装置が不要となった。さらにスナバエネルギー回生方式を採用し変換器効率の向上を図っている。

以上、GTO変換器を適用した可変速システムを実用化し大容量可変速揚水P/Sの電力変換器適用技術を確立した。

電気学会は、この成果を称えて、佐藤幸雄氏(北海道電力)、町野毅氏(三菱電機)、城地慎司氏(三菱電機)に、1994年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。

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