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超高圧複合絶縁大容量不燃変圧器の開発

超高圧複合絶縁不燃変圧器の構造

図1 超高圧複合絶縁不燃変圧器の構造

超高圧複合絶縁不燃変圧器の外観

図2 超高圧複合絶縁不燃変圧器の外観

パーフルオロカーボン液の物性

表1 パーフルオロカーボン液の物性

都市部の電力需要の増大に伴い、ビル地下等への超高圧大容量変圧器の設置が増加していた。その際、都市防災上から、不燃変圧器が必要であったが、従来のモールド、SF6ガス方式等では、冷却特性より大容量器の実現は困難であり、防災面で不利な油入変圧器を使用していた。そのため、冷却特性に優れた大容量で、地下設置に適した小形の超高圧変圧器の開発が望まれていた。

超高圧大容量不燃変圧器の実現には、不燃性と大容量を両立させるため、冷却性能ならびに絶縁性能に優れたパーフルオロカーボン液(以下PFC液)を絶縁冷却材料として採用した。PFC液が高価なため、優れた特性を生かしつつ使用液量を節減する方式として、SF6ガスとの複合絶縁方式を開発した。

これは、コイル、鉄心を絶縁筒に収納し、PFC液に浸漬して、効率的な冷却が可能となり、PFC液も低減でき、経済性が向上した。対地間の絶縁には、SF6ガスを使用しているが、変圧器の騒音が低減でき機器も小形化した。また、コンサベータが不要なため、高さが大幅に低減でき、地下変電所に適している。

負荷時電圧調整器も、PFC液に浸漬することで、絶縁冷却性能とも良好な装置を開発した。

さらに、SF6、PFC液を絶縁筒で分離しているため、内部異常等の検出にも、SF6、PFC液夫々に適した方式が採用され、機器の健全性の管理が容易である。

電気学会は、この成果を称えて、向山翼氏(中部電力)、川嶋啓三郎氏(日立製作所)に、1993年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。


文献

[1] I. Takagi (Chubu Electric Power Co.), M. Higaki, K. Endoo, T. Shirone, K. Hiraishi, K. Kawashima (Hitachi Ltd.)、Basic insulation characteristics of perfluorocarbon for large power transformers、1988年、IEEE Transactions on Power Delivery, Volume 3, Issue 4, pp. 1809-1815
[2] 山崎 晴幸、坂元 健、川嶋 啓三郎(日立製作所)、髙木 勲(中部電力)、不燃変圧器巻線の冷却特性 : 第1報, 強制循環式大容量変圧器の巻線冷却、1990年、日本機械学会論文集(B編)56巻532号(1990-12)、pp.3849-3853
[3] Y. Mukaiyama, F. Nonaka, I. Takagi (Chubu Electric Power Co.), M. Higaki, K. Endoo, T. Sakamoto, K. Hiraishi, K. Kawashima (Hitachi Ltd.)、Development of a perfluorocarbon liquid immersed prototype large power transformer with compressed SF6 gas insulation、1991年、IEEE Transactions on Power Delivery (Institute of Electrical and Electronics Engineers) ; Vol/Issue: 6/3, pp. 1108-1116

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変圧器、不燃液、SF6ガス、複合絶縁、変電
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