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世界初の550kV一点切りガス遮断器の開発

550kV一点切りガス遮断器の外観(写真提供:㈱東芝)

図1 550kV一点切りガス遮断器の外観(写真提供:㈱東芝)

都市部や山間部に500kVのような大規模変電所を建設する場合、立地難や建設費の上昇を避けるため、極力変電所を縮小化することが望ましい。このような観点から、550kVガス遮断器は遮断点数の削減により小型化を進めてきたが、80年代に二点切り遮断器が実用化された後は、一点切りの開発は技術的に困難と考えられていた。

開発者らは、モデルの開発試験から実器の設計検証試験に至るまで一貫して携わり、従来と比べて大幅に縮小化された500kV、63kA一点切りガス遮断器を世界で初めて完成させた。(図1)

消弧室には、対向する接触子を互いに反対方向に動作させるという画期的なデュアルモーション方式を開発し、接触子間の絶縁回復特性の大幅な改良を図った。加えて、ハイブリッドパッファ方式による高圧吹き付けガス流を効率的に得る消弧室を開発し、遮断器の縮小化と駆動エネルギーの極小化に成功した。

本遮断器の開発には、アークを考慮した流体解析、および三次元CAE技術による複雑な形状に対する電界解析、応力解析、耐震解析など最新の技術を適用し構造の最適化を図った。

一遮断点あたりの遮断容量としては世界最大であり、この検証には大きな試験設備が必須であったが、世界最大レベルの試験設備を新設してその遮断性能を確認した。

この開発は、遮断器だけでなく遮断器を主要構成機器としたガス絶縁開閉装置(GIS)の大幅な縮小化を可能としたものである。

電気学会は、この成果を称えて、戸田弘明氏(東芝)、池田久利氏(東芝)、鈴木克己氏(東芝)に、1993年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。


文献

[1] H.Toda, A.Kobayashi, H.Takagi, K.Suzuki, H.Ikeda, Y.Murayama、Development of 550kV 1-Break GCB (Part II) -Development of Prototype-、1993年、IEEE Transactions on Power Delivery, Vol.8, No.3, pp1192-1198, 1993
[2] K.Suzuki, H.Toda, A.Aoyagi, H.Ikeda, A.Kobayashi, I.Ohshima, S.Yanabu、Development of 550kV 1-Break GCB (Part I) -Investigation of Interrupting Chamber Performance-、1993年、IEEE Transactions on Power Delivery, Vol.8, No.3, pp1184-1191, 1993

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キーワード

ガス遮断器、GCB、550kV-1点切り、小型化、デュアルモーション、ハイブリッドパッファー、開閉保護装置
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