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高標高地点における超高圧閃絡試験の実施と高地送電線の絶縁設計基準の確立

高所閃絡試験場

図1 高所閃絡試験場

任意の相対空気密度における50%フラッシオーバ電圧の決定方法

図2 任意の相対空気密度における50%フラッシオーバ電圧の決定方法

棒-平面ギャップ、武山(低地)および入笠山(高地)における、50%正極性雷インパルスフラッシオーバ電圧の比較

図3 棒-平面ギャップ、武山(低地)および入笠山(高地)における、50%正極性雷インパルスフラッシオーバ電圧の比較

棒-棒ギャップ、武山(低地)および入笠山(高地)における、50%正極性開閉インパルスフラッシオーバ電圧の比較

図4 棒-棒ギャップ、武山(低地)および入笠山(高地)における、50%正極性開閉インパルスフラッシオーバ電圧の比較

 1966年当時、東京電力、中部電力は500kV送電線として、安曇幹線、高根幹線の建設を計画していた。これらの送電線は標高1500mの高地を通過することが予想されていた。高地では気圧(空気密度)が下がり、送電線の絶縁設計の重要な要素である雷、開閉インパルスのフラッシオーバ電圧が低下する。この低下の程度を早急に解明する必要があった。

 そこで、東京電力、中部電力、電力中央研究所は協力して1966年、長野県入笠山山頂(海抜1850m、気圧620mmHg、相対空気密度0.82)に4200kVインパルス発生器を設置し、大規模な高地における雷、開閉インパルスフラッシオーバ試験を実施した(図1)。次いで、この設備を電力中央研究所武山研究所(海抜0m、相対空気密度1.0)に移動し、高地との比較試験を実施した。

 この2つの試験結果から、気中ギャップ、ガイシ連の高地における雷、開閉インパルスフラッシオーバ電圧の算定方法が明らかにされ(図2、3、4)、安曇幹線、高根幹線の絶縁設計に使用された。

 電気学会は、この成果を称えて、原田達哉氏、石田四男氏、新村尚人氏に、1968年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。


文献

[1] 原田達哉、青島好英、相原良典、石田四男、大内雄之介、安生晃一郎、新村尚人、気中ギャップおよび碍子連の閃絡特性に及ぼす標高の影響、1967年、電力中央研究所・技術研究所報告(依頼:67091、1967年12月)
[2] 原田達哉、特集: 500kV送電の絶縁設計について 4.3 高地における絶縁設計(補正法)、1970年、電気学会誌 90巻12号 pp.2405-2408
[3] 原田達哉、青島好英、石田四男、一原嘉明、安生晃一郎、新村尚人、Influence of Air Density on Flashover Voltage of Air Gaps and Insulators、1970年、IEEE, Vol.89, No.6, pp1192-1202, 1970

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キーワード

気圧、雷インパルス50%25フラッシオーバ電圧、開閉インパルス50%25フラッシオーバ電圧、気中ギャップ、相対空気密度、高地送電線、送電
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