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ソフトウェア無線技術を用いたマルチモード無線機に関する先駆的研究・開発・普及促進

 ソフトウェア無線技術とは、無線通信システムをディジタル化し、ソフトウェアでの仕様変更を可能にすることで、単一の無線機ハードウェア上で、異なる仕様を持つ無線通信システムに対応できるマルチモードのシステムを実現する技術である。

 現在、多種多様の無線通信/放送システムが標準化・実用化されており、複数のシステムを1台の無線機で利用する場合、従来はシステムごとのハードウェアモジュールを無線機に搭載する必要があった。しかし、1台の無線機に搭載可能なシステム数は、ハードウェアモジュールの増加に伴う無線機内の電波相互干渉、電力消費の観点から限界があり、標準化されるシステム数の増大への対応が困難であった。また、無線機内に不具合があった場合並びに新規の通信機能を無線機に加えたい場合においても、従来は無線機ハードウェアの改修、追加もしくは買い替えの手段しかなく、産業廃棄物の増加、処理にかかる時間の遅延等があった。ソフトウェア無線技術を利用したマルチモード無線機は、システムの追加、変更をソフトウェアの変更のみで実現することで、これらの問題を解決することができ、今後複数の無線通信システムを積極的に利活用する時代において必要不可欠な技術となる。

 原田博司氏は、同技術を利用したマルチモード無線機実現のために、無線通信システム特有の機能に着目し、無線機を構成するソフトウェアを差分情報のみで変更できる部位とすべて入れ替える部位に分けて構成し、通信システムソフトウェア変更時にかかる時間を大幅に短縮した高速通信システムソフトウェア切換技術、無線通信システムソフトウェアを同時利用する際に時間分割処理技術及びパケット信号処理技術を利用し複数無線通信システムの同時運用を円滑に行うソフトウェア処理技術、各通信システムソフトウェア利用時に取得される受信信号電力に代表される電波利用環境情報を元に最適な通信システムソフトウェアを選択するソフトウェアマネージメント技術に関する研究開発を行った。また、これらの技術の実証として、自動料金収受システム(ETC)、GPS、PHS、及びFM/AMラジオ、FM文字多重放送がソフトウェアの変更のみで一台の無線機で同時運用も可能なマルチモード無線機を1999年及び2001年に、また、第3地上波ディジタルTV(13セグメント)を実現する実ネットワークに接続可能なマルチモード無線機の開発を2004年に、それぞれ世界で初めて成功した。

 以上のように同氏のソフトウェア無線技術を用いたマルチモード無線機に関する先駆的な研究・開発、普及促進とその成果は、次世代移動通信ネットワーク、次世代高度道路交通システム用通信ネットワーク、及び通信放送融合システムなどの分野の進歩に貢献をした。

 この技術に対して、電子情報通信学会は、2006年、原田博司氏に業績賞を贈った。

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ソフトウェア無線技術、マルチモード無線機、無線通信システム
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