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GMSK変調方式

ディジタル符号(a)とそれに対応するFSK(b)とMSK(c)

図1 ディジタル符号(a)とそれに対応するFSK(b)とMSK(c)

ディジタル符号(a)とそれに対応する周波数の変化。(b)はMSK、(c)はGMSK

図2 ディジタル符号(a)とそれに対応する周波数の変化。(b)はMSK、(c)はGMSK

 移動体通信では、限られた周波数帯をいかに有効に使うかが重要です。つまり、一つのチャンネルの周波数帯域をいかに狭くするかということです。この研究は、ディジタル移動通信に最も適した変調方式を探るために進められました。

 電波に情報を乗せることを「変調」といいますが、これまでのディジタル信号の変調方式には「FSK」(Frequency Shift Keying)というのがありました。図1の(a)のようなディジタル信号があった場合、「1」を周波数f2に、「0」を周波数f1に対応させて、(b)のように変調するのがFSK方式です。

 少し専門的になりますが、「1」と「0」の符号を誤ることなく、f2-f1がどれだけ小さくできるかが問題で、符号の1周期をTで表せば、最も小さい周波数差は (f2-f1)・T = 0.5 で与えられます。このような条件を満たすf1とf2を使ってFSKを行った場合を、特にMSK (Minimum Shift Keying) と呼びます。図1の(b)の周波数f1は符号の周期Tを使って2/Tとなりますから、f2は2.5/Tとなります。それらのf2とf1が(c)に描かれています。

 この研究では、チャンネルの周波数帯域をMSKよりもっと狭くするような変調方式が開発されました。それが「GMSK」 (Gaussian filtered MSK)といわれる変調方式です。

 図2の(b)のように、MSKの場合は0→1あるいは1→0の変化に際して、周波数もf1→f2あるいはf2→f1と急激に変化していますが、GMSKでは符号の変化に対して周波数はなだらかに変化し、これがチャンネルの周波数帯域を狭くしているのです。

 この研究で開発されたGMSKは移動体通信や衛星通信など広い分野で利用されていくはずです。この研究に取り組んだ室田和昭さんと平出賢吉さん(当時日本電信電話公社)に1983年、電子情報通信学会(旧称:電子通信学会)から論文賞が贈られました。

                =電子情報通信学会無線通信システム研究専門委員会編集=



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