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超高密度の列車群を制御する東京圏輸送管理システムの開発

輸送指令卓の構成

写真1 輸送指令卓の構成

出発時機表示器

写真2 出発時機表示器

発車標(電光表示器)

写真3 発車標(電光表示器)

情報端末

写真4 情報端末

保守作業用端末

写真5 保守作業用端末

導入路線図

図1 導入路線図

システム構成図

図2 システム構成図

 東京圏輸送管理システム(ATOSと略します)は、超高密度運転線区である東京圏の在来線において、輸送管理業務の近代化を推進するために開発され、従来の鉄道輸送を管理するシステムで見られた中央集中型の制御方式ではなく、各駅に駅装置用のコンピュータを分散配置した、世界最大級の自律分散システムです。

 ATOSが導入されるまでの間、JR東日本の東京圏での主要線区においては、鉄道輸送の管理を「人」に依存しており、駅では社員が手動で信号機の操作を行っていました。

 一方、地方線区を主体に導入を拡大してきたCTC(列車集中制御装置)およびPRC(自動進路制御装置)は、以下のような課題があり、東京圏に導入することは困難でした。
 (1)大規模な駅の運転業務を省力化できない
 (2)列車ダイヤの回復に時間がかかる
 (3)旅客案内サービスができない
 (4)列車運行に係わる運転情報が多すぎる
 (5)線路保守作業の安全を「人」に頼っている
 このため、輸送管理業務を抜本的に改善し、かつ次世代にふさわしい鉄道輸送管理システムを構築するものとして、以下の基本的考えで、新しいシステムを開発することにしました。

①輸送管理業務を駅中心から指令室中心へ移行する

②お客さまに対して、列車の行き先、通過列車を案内する等、きめ細かな案内を行う

③駅・乗務員区における運転情報は、各駅のホームに設置した表示用の装置にその内容を表示する方法により、指令員からの指示をシステム化する

④「人」の注意力に依存していた線路保守作業の管理をシステム化し、作業の安全性の向上を図る

 そして、中央本線への導入(1996年12月)を皮切りに、2008年3月時点で、東京圏の19線区(約1,050km)で稼動しており、現在も導入を拡大しています。

 ATOSは、近年の情報技術の急速な進歩を背景にした多くの技術開発の成果により実現したものであり、超高密度鉄道における輸送管理の近代化に寄与するとともに、鉄道制御システムに変革をもたらした画期的なシステムといえます。



さらに詳しく知りたい読者は「専門向け」のページもご覧ください。


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キーワード

鉄道輸送、鉄道信号、自律分散システム、アシュアランス、フェールセーフ、電気鉄道、コンピュータシステム、コンピュータネットワーク、データベース、ヒューマンインタフェース
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