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交・直流電力系統シミュレータの開発

模擬発電機

図1 模擬発電機

交直変換装置

図2 交直変換装置

交直変換器制御・保護装置

図3 交直変換器制御・保護装置

UHV直流送電線モデル

図4 UHV直流送電線モデル

監視操作盤

図5 監視操作盤

設置機器の一覧表

表1 設置機器の一覧表

 電力供給システム(電力系統)では電力はふつう交流で送られていますが、直流で送った方が有利な場合には直流送電も行われています。実は、現在の電力系統は交流と直流が混在し、互いに交直変換装置で結ばれて運転されているのです。そのため、従来の交流の電力系統に関する理論や経験では解明できず、問題が発生する可能性もありました。

 こうした直流送電を含む電力系統の課題を解明するツールとして、電力中央研究所は「交・直流電力系統シミュレータ」を開発しました。実際に使われている発電機、変圧器、送電線、交直変換装置といった要素機器を小型のアナログモデルで実現して、世界的にも注目されています。

 このシミュレータの主な構成要素や特徴を挙げておきます。

 ◆原子力・火力発電機=100万キロワット級発電機の電気特性を100キロワット級の小型回転発電機で模擬し、軸ねじれ共振など機械的な問題も検討できる。

 ◆交直変換装置=サイリスタ素子で構成し、制御・保護系は世界で初めてのディジタル方式。

 ◆UHV交流(1000kv)送電線路、UHV直流(500kv)送電線路=長距離送電線の特性をコイルとコンデンサーなどにより数十キロメートル単位のブロックに分割して模擬できる。なお、UHVは「超高電圧」のこと。

 ◆オンライン計算機=原子力プラントの特性をコンピュータで実現。

 ◆制御・監視・計測装置=集中制御室より遠隔運転制御・監視・計測ができる。

 こうした装置によって、次のような成果を上げました。
 (1) 異常現象の解明と、その対策技術の開発や検証
 (2) 実際の系統に近い環境での制御方式や新しい機器の性能検証
 (3) 実際の系統では難しい過酷な試験。系統の特性を解明する計算機解析用モデルの開発や検証
 などが行われ、特に直流送電に関して多くの事実が明らかにされました。

 このシミュレータの開発に当たった吉田幸雄さん(電力中央研究所)、三木義照さん(日立製作所)、井野口晴久さん(東芝)、西台惇さん(日新電機)の4人に1984年、電気学会から電気学術振興賞(進歩賞)が贈られました。



さらに詳しく知りたい読者は「専門向け」のページもご覧ください。


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電力系統、回路とシステム、直流送電、パワーエレクトロニクス、制御、電力系統、直流送電、パワーエレクトロニクス、制御
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