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永久磁石トルクとリラクタンストルクを併用した新型モータの開発と量産化

ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)では、モータが自動車の走行性能、燃費を決定することになり実用化のためには最も重要な部品となっている。開発が完了し量産を始めた新型モータは回転子の位置により磁気的特性が異なる構造とすることで、モータ回転子に設置した永久磁石と固定子の電磁石の間に働く力の他に、固定子の電磁石が回転子の鉄板を吸い付ける力を利用し、モータの出力を増加し効率向上した。この結果、従来のモータに比べ、小型・高出力(従来の約1.5~2倍)、高効率(最高効率97%、従来より2~5%向上)、広い可変速運転範囲(従来の1.5倍)を実現している。
 本モータは、世界初のハイブリッドSUV(多目的スポーツ車)に適用され、2004年(平成16年)から年産二万台規模で製品・量産化されるとともに2007年(平成19年)から小型HEVトラック用モータとしても量産されている。HEV、EV、燃料電池自動車(FCEV)用として世界最高レベルの性能を有する新型モータとなっている。
 本モータの量産に際しては、試作時に発生した電磁気的原因による振動と騒音の低減技術、車体のバウンドに対応したトルク急変時等の高速度・高精度制御技術、さらに産業用モータよりスロットの銅線占積率を大きくする製造技術、油直接冷却に対応した絶縁技術を確立する必要があった。開発者らは、これら技術を開発し、連続耐久試験を実施して、産業用モータに比べ生産量が一桁多い本モータの開発、量産化に大きく貢献した。

電気学会は、この成果を称えて、新政憲氏、望月資康氏((株)東芝)、花井隆氏(東芝産業機器製造(株))に、2009年、電気学会振興賞(進歩賞)を贈呈した。



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キーワード

回転機、交通・道路、自動車技術、リラクタンストルク、可変速運転、高効率、永久磁石
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